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パンとおいしい日々の記録

【福岡 / 箱崎】 福岡の雄、pain stock(パンストック)。めんたいフランス無しでも大満足でした。

 

googleがもたらしたものは偉大だ。

検索窓に単語ひとつを打ち込めば、

初めての土地でもおいしいものの目の前に案内してくれる。

 

でも、

見知らぬ街の空を見上げること。

街の景色をぐるっと見回すこと。

道を聞くために、知らない人に声をかけること。

 

便利になった一方で、

失ってしまったものもある。

 

実は旅をするときには、そういう非日常を楽しんでいたはずなのに、

いつしか知らない街も、非日常ではなくなってしまった。

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なーんてセンチメンタルな書き出しでひたっていますが、

googleのおかげで旅がたのしくなったことが一つあります。

それは、知らない土地でもバスに乗れるようになったこと。

車を運転できない私としては、バスじゃないと行きづらい場所に

おいしいパン屋さんがあったりするので、

とてもありがたい。ありがとうgoogle。(←なんてゲンキン)

 

「バスの揺れ方で人生の意味が分かった日曜日」

って歌っていたひとの地元、福岡・天神でバスに乗ってパンを買いに行きました。

 

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福岡おいしいパンの旅は、念願のpain stock(パンストック)です。

pain stockは、天神からバスで25分くらい。電車でも15分ほど離れた

箱崎という場所にあります。

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繁華街や都市の機能が天神と博多にギュギュっと凝縮された福岡で、

ここは完全な住宅地。

のどかです。

 

そんな中で遠くからでも目を引くpain stockの建物は、

おおよそパン屋さんとは思わないようなたたずまい。

まるでプロヴァンスのおうちです。

 

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私が訪問したのは土曜の11時頃で、

行列は出来ていませんでしたが、普段はお店の外までずらーっと並ぶみたいです。

 

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早速店内へ。

 

窓からの自然光がメインの光量抑え目のラウンド状の店内には

お客さんがたくさん。

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壁に沿ってパンが並んでいて、

それとなく壁に沿いながら取り進んでいくスタイルです。

(きっと戻れるんだろうけど、人が増えてくるとごった返しそうなので、

 お目当てのパンがあるときは迷わず取る!)

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一番人気の名物、「めんたいフランス」は焼き上がり時間が決まっているようで、

この時はありませんでした。

(だからすいていたのかしら。。)

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40種類くらい、素敵なパンたちが並んでいる中、

あれもこれもと目移りしながら、

でも旅の途中なのであんまり買いすぎは出来ず、

ぐぐっとこらえながらトレイに載せて、レジへ。

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見ているだけで楽しくって、テンションあがります。

窓際の、デニッシュ系のディスプレイ皿がすてきでした。

 

買ったものは

 ジャンボソーセージバジルソース

 

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キビック (キビ砂糖クリームパン)

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スパイシーチキンサンド

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あんバター

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クロワッサン

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リュスティック。

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早速食べたのはスパイシーチキンサンド。

ひとくち食べてびっくり。

これが低温長時間発酵かー!という感じのしっとり感。

質感はしっかりありながらも、重たい感じが一切しません。

 

そして驚くべきはこれだけではありません。

こんなにもおいしいパンが、サンドになることで完全に脇役に徹していました。

 

タンドリーチキンはきっとスパイスで数時間漬け込んだのでしょう。

本気度が溢れていて、口の中での存在感ったら半端ない。

それを最大限に生かすパン。

これだけの存在が脇役に徹する贅沢と言ったら、

メリル・ストリープがアカデミー助演賞取るみたいなものです。

(また意味不明発言。。。)

 

もはやパンというよりも「料理」だなぁと思いながら、

あっという間に食べ尽くしてしまいました。

 

あんバターも、リーンな生地がバターとあんこの濃厚な味を引き立てていたし、

キビックはキビ砂糖らしいまろやかな甘みがしっとりとおいしい。

 

めんたいフランス無しでこの感動だったので、

次はぜひともめんたいフランスを食べようと誓いました。

 

◆おまけ

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箱崎駅からすぐのところに

日本三大八幡の筥崎宮があります。

境内を心地よい風が吹いているので、

ここで休憩していくのも旅の一計ですね。

(地下鉄の筥崎宮前駅もすぐなので、帰りは地下鉄で帰りました。)

 

 

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■店舗情報

pain stock (パンストック)

住所 福岡県福岡市東区箱崎6-7-6
TEL 092-631-5007

営業時間 10:00~19:00
定休日  月曜・第1,第3火曜日

 

【金沢】リーン系がおいしい、実直な大人のパン屋さん_パン屋たね


Leeのパン旅。
金沢の「パン屋 たね」に行ってきました。

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6月のとある日曜日、金沢は晴天です。
こんな素敵な天気なら、金沢に住んでもいいなぁと思っていたら
お土産物屋のお兄さんが
「金沢では曇っていても明るければ晴れって言うんです。
それほど太陽の光は珍しいどんよりしたところです。特に冬は暗くって。」
とひとこと。
旅先の街の印象って、天気でがらりと変わるものですね。
 
そんな晴れの日に、金沢の中心地・片町からバスで15分ほど、
住宅街の中にあるパン屋さん「パン屋 たね」を目指します。

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アクセスは中心地からであれば車かバスで。
31系統のバスに乗って「泉丘高校前バス停」で下車し、
住宅街の中を歩いて3分ほどで到着です。
 

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 一見するとパン屋さんには見えない店舗は、角地にスッと佇む様子がいいです。

白い壁とワインレッドの軒がフランスの片田舎のブーランジェを思わせます。

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店内は4~5人ほどでいっぱいになるくらいの広さ。
平台に20種類ほどのパンが置かれているほか、
レジわきには冷蔵ショーケースにサンドイッチやチーズが並んでいました。
リーン系のパンが多いので、
チーズも一緒に合わせたらおいしそう。

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パンのラインナップは、リーン系やシンプルなものがほとんど。
北海道産の小麦や、自家製酵母無添加の材料にこだわっているので、総菜パンや菓子パンの類はあまりありません。
パンそのもので勝負してます、というのが、飾らないディスプレイからも伝わってきます。
 
 

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買ったパンにクリームチーズを挟んでくれると書いてあるので、
そりゃ買うでしょう。ということで即決。
ほかにも
・ブルーベリーベーグル
・レザン
・リュスティック
・全粒粉食パン
 
を購入。
奥の作業場が見えて、食パンが焼きあがったところでした。

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抹茶を混ぜ込んだグリーンのキューブ型の抹茶黒豆が人気とのことなのですが、
行ったときにはもうありませんでした。残念。
 
味も抜群。
 
ベーグルはむぎゅっとしていて、噛むと味わいが広がります。
はさんだクリームチーズも主張しすぎず、まさにワインと合わせたい味。
ベーグルはちょっとなぁという男性にぜひ食べてもらいたい味でした。
 

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レザンも、練りこんだアーモンドクリームは自家製なので
クリーム特有の甘ったるさが全然なくてひとつぺろっと食べてしまいました。
レーズンも小粒のしっかりとした果肉がおいしい。
 
リュスティックはしっかりとした噛み応えで、
塩味もちょうどいい。
リュスティックってシンプルな分、酵母や塩味が立つので食べていると疲れるものが多いのですが、ベストバランスの味でした。
 
そして、特筆すべきは全粒粉の食パン!
旅行先での訪問だったので1/2斤購入して翌日自宅で食べたのですが、
一日たってもおいしい!しっとりさと香りが落ちてません。
翌日もおいしい食パンを作るパン屋さんに全幅の信頼をおいてしまうので、
たねさんも仲間入りです。(えらそう)
 

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お会計時に職人気溢れる店内をじーっと見ていたら、
店主さんが話しかけてくれたので、しばしおしゃべり。
店内はカウンターも手作りしたこと、毎日パンを焼き続けること。etc
 
私は今回、金沢21世紀美術館での演奏会を聴きに金沢に来たのですが、
そのイベントのことも知っていらっしゃいました。
「パン屋になってから、そういうイベントごととか、
 すっかり行かなくなりましたよ。
 パン屋は毎日同じようにパンを焼き続けなくちゃいけないから。」
店主の藤田さんの語り口は、少しさみしそうでもありながら、
自分のパンと、パン職人であることへの誇りを感じました。
 
パン屋さんだってたまには本音を言いたいときもあるよね。
お店に入った時からまっすぐ目を合わせてくれて、
会話のひとつひとつも、静かな意思とオーラがあるひと。
素敵な店主さんでした。
だからこんなにおいしいパンができるんだな。
 
東京住まいにはなかなか行ける場所ではないですが、
金沢に行ったら必ず行きたいお店がひとつ増えました。
 
買ったパンは、近くのバラ園横の広場で食べるのもおすすめです。

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■店舗情報
パン屋 たね
921-8171 石川県金沢市富樫1-7-8
 TEL/FAX 076-226-0009
 http://www.ta-ne.com
営業時間 9:00~19:00
定休日 毎週月曜、第3日曜

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